火災保険や地震保険金を受け取ったとき、税金はどうなるの?
2018年は、災害多い年でした。6月の大阪北部地震、7月の西日本豪雨、8月の北海道地震、9月の台風21号。火災保険や地震保険を受け取られた方もいらっしゃるのではないでしょうか?損害保険金は、まとまった金額になりますよね。そんなとき税金はどうなるのでしょうか?
税金の取り扱いは、受け取った保険の種類と受取人が個人、個人事業主、法人の場合で異なります。
地震によって不動産が被害を受け、300万円の保険金を受け取った場合を考えてみましょう。
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個人の場合
住んでいる家が地震により被害を受けたような場合です。まとまった金額なので税金をとられそうな気がしますが、税金はかかりません。
損害保険金は、災害による損失を補填するためのものだから、利益は生じないという考え方です。
修理費用>保険金額となった場合は、雑損控除が使えます。
雑損控除の記事はこちら
https://www.naowakayama.com/2019/01/28/hisai-shitatoki-no-shotokuzei/
個人事業主の場合
それでは、不動産賃貸業を営んでいた場合はどうでしょうか?
個人の場合と同じで、受け取った地震保険金には、税金はかかりません。
それでは、修理代はどうなるのでしょうか?
修理代>受取保険金の場合
修理代から保険金で補填される分を引いた金額が経費となります。
保険金に税金がかからず、費用も全額経費になると2重計上されるから、保険金分を引きます。
例えば、修理に450万円かかったしましょう。
修理代450万円から受けとった保険金の300万円を引いた金額150万円が経費となります。
事業用資産の場合、雑損控除は使えません。修理代が保険金額を超える分は経費として計上されているからです。
修理代<受取保険金の場合
それでは、修理代の方が安かった場合はどうでしょうか?
先の例で修理代が150万円だったとすると、経費となる金額はゼロ円です。
保険金に税金はかからないので、保険金のうち修理代を超えた金額にも税金はかかりません。
法人の場合
なぜか、個人と取り扱いが違います。
受取保険金は雑収入で、修理代は経費で処理をします。
先の例では、300万円が雑収入となります。修理金額は実額が経費となります。
まとめ
受取人によって処理が違いますので、注意が必要です。
受取人ごとの処理方法が以下のようになります。
編集後記
今日は、午後から打合せでした。いつもお茶を淹れてくださるのですが、とっても美味しいです。淹れ方が上手なのでしょうね。私が淹れたのとは全然違います。